融資・投資家向け資金調達の事業計画書作成代行

意外と知らない融資が通るための事業計画書の書き方

はじめに
事業計画書は、新しいビジネスを立ち上げる際に不可欠な文書の一つです。融資を受けるためには、事業計画書を銀行や投資家に提出し、自社のビジネスが安定的な収益を上げることができると信じさせる必要があります。

しかし、多くの起業家は事業計画書の書き方に自信がないため、融資が通らないケースが少なくありません。本記事では、意外と知られていない融資が通るための事業計画書の書き方について解説します。

この記事を参考に、効果的な事業計画書を作成し、ビジネスの成功に繋げましょう。

1.事業計画書の構成とポイント

事業計画書の基本的な構成は以下の通りです。

(1) カバーページ
(2) 目次
(3) エグゼクティブサマリー
(4) 会社概要
(5) 事業概要
(6) 市場分析
(7) 競合他社分析
(8) マーケティング戦略
(9) オペレーション計画
(10) 経営陣・人材計画(
11) 財務計画
(12) リスク分析
(13) 添付資料

それぞれの項目について、以下のポイントを押さえましょう。

(1) カバーページ
事業計画書の顔となる部分であり、会社名やロゴ、提出日などを明記します。分かりやすく、視認性の高いデザインが望ましいです。

(2) 目次
全体の構成を把握しやすくするため、ページ番号とともに各項目を記載します。

(3) エグゼクティブサマリー
事業計画書の要約であり、ビジネスの目的や独自性、収益性などを簡潔に説明します。この部分が最も重要であり、読者の興味を引くことが大切です。

(4) 会社概要
会社の基本情報（設立年月、資資本金、従業員数など）や経営陣のプロフィール、企業理念、ビジョンを記載します。会社の信頼性や安定性をアピールすることが重要です。

(5) 事業概要
ビジネスの目的、提供する製品やサービス、ターゲット顧客、事業の独自性や競争力などを詳細に説明します。具体的かつ現実的な内容が求められます。

(6) 市場分析
ターゲット市場の規模や成長率、市場動向、顧客ニーズなどを分析し、ビジネスの将来性を示します。正確なデータや情報を用いて分析を行いましょう。

(7) 競合他社分析
競合他社の強み・弱みを分析し、自社の競争優位性を明確にすることが必要です。また、競合との差別化を強調することで、投資家に安心感を与えます。

(8) マーケティング戦略
顧客獲得のためのマーケティング戦略を具体的に示し、成果を上げるためのアプローチを説明します。広告、プロモーション、販売チャネルなど、具体的な施策を明記しましょう。

(9) オペレーション計画
事業運営に関する計画を示します。生産・供給、品質管理、物流、経営管理など、業務の効率化やリスク管理を考慮した具体的な計画が求められます。

(10) 経営陣・人材計画
経営陣の役割分担や人材育成、採用計画などを記載します。適切な人材配置や組織体制が整っていることをアピールしましょう。

(11) 財務計画
売上高や利益、キャッシュフローなどの予測を示す財務計画を作成します。具体的な数値を示し、ビジネスの収益性や成長性を証明することが大切です。

(12) リスク分析
事業運営におけるリスク要因を明らかにし、対策を提案します。リスク管理能力があるこることを示すことで、投資家に安心感を与えます。市場リスク、競合リスク、技術リスク、経営リスクなど、幅広いリスク要因を考慮しましょう。

(13) 添付資料
事業計画書の補足となる資料を添付します。これには、市場調査報告書、製品仕様書、特許情報、参考文献などが含まれます。信頼性のある情報源を用いて作成し、事業計画書の内容を補強しましょう。
‍

2.融資が通るためのポイント

以下に、融資が通るための事業計画書作成のポイントを紹介します。

(1) 現実的な計画を提示する
楽観的な数字や計画は避け、現実的で実現可能な計画を提示しましょう。具体的なデータや事例を用いて、計画の妥当性を示すことが重要です。

(2) 独自性と競争優位性を強調する
他社との差別化や独自の競争力を明確に示すことで、投資家の関心を引くことができます。新規性や独占性をアピールしましょう。

(3) わかりやすい表現を用いる
専門用語や難解な表現は避け、シンプルかつわかりやすい言葉を用いて事業計画書を作成しましょう。投資家が理解しやすい内容にすることが大切です。

(4) 見た目にもこだわる
清潔感のあるレイアウトや見やすいフォント、適切な図表の使用など、見た目にもこだわりましょう。視覚的な印象も融資の判断に影響することがあります。
‍

収支計画の書き方

事業計画書を作成する上で、必須の項目が「収支計画」です。
今後3年～10年程度の売上や利益の計画、予測数値を提出しなければなりません。でも明日起こることも分からない世の中なのに、10年先の会社の売上なんて分かるわけない、と思う方がほとんどでしょう。

はい、私もそう思います。

売上と利益（ここでは経常利益）がどの程度あると信頼される事業計画書となるのかについて説明します。

売上に関しては、“最低でも長期借入金残高以上の年商”にするようにしてください。その理由は上の借入金の上限に関することと繋がるからです。

利益に関しては、“最低でも年間の借入金返済額以上の利益”にするようにしてください。つまり、3,000万円の融資を5年返済で申し込む場合は、少なくとも年間の経常利益は600万円になるように作っていきます。その理由は、銀行としては貸したお金がきちんと返ってくる計画であるか？ということに着目するからです。少なくとも計画上は毎月利益がきちんと生まれ、そこから返済原資となるんだ、という説明をしなければなりません。

返済金額以上の利益となる収支計画を作ってみたものの、その計画があまりにも無謀であると金融機関が判断した時には融資が不可となったり、減額となりますので、しっかり丁寧に作成する必要があります。
‍

まとめ

融資が通るための事業計画書を作成するためには、具体的で現実的な計画を提示し、独自性と競争優位性を強調することが重要です。
また、わかりやすい表現や見た目にもこだわることで、投資家に好印象を与えることができます。本記事で紹介したポイントを踏まえ本記事で紹介したポイントを踏まえ、効果的な事業計画書を作成し、融資を受けやすい状況を整えましょう。事業計画書は、ビジネスの成功の鍵を握る重要な文書です。

適切な事業計画書作成のスキルを身につけることで、より良いビジネス展開が期待できます。また、事業計画書作成においては、アップデートや改善が常に求められます。
市場状況や競合状況が変化することで、事業計画も変更が必要となることがあります。定期的に事業計画書を見直し、最新の状況に応じて改善を行いましょう。

最後に、事業計画書作成はチームで行うことも有益です。複数の意見や視点を取り入れることで、より練られた計画が作成できます。スタッフやパートナーと協力し、質の高い事業計画書を作り上げましょう。それが、融資が通るための事業計画書を作成するための最善の方法と言えるでしょう。