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創業間もないベンチャー企業が融資を受けるには?

2019年09月16日

最近は起業ブームという言葉とは少し違うかもしれませんが、誰もが手軽に簡単に起業できる環境(インターネット環境やコワーキングスペースの増加、クラウドソーシングの充実等)が整ってきた結果、非常に多くの方が起業というチャレンジをしていますね。

起業する際におそらくほぼ全ての人が最も懸念することは「お金」です。
それは間違いないでしょう。
どんなに良い製品やサービスを作ったとしても、それを売るためには営業やプロモーションが必要になりますし、そもそも仕入の資金を確保できなければ製造することもできません。

スタートアップ企業やベンチャー企業の資金調達方法としては、

1.自己資金
2.親や知人からの借金
3.金融機関借り入れ
4.投資家やVCからの出資

おそらく上記がほとんどでしょう。上記1から4は順に調達しやすい順番です。

キラキラしたスタートアップ企業のようにVCから1億円の出資!とリリースできれば確かにカッコいいし、今どきのベンチャー感があっていいですよね。でもそんな起業家はほんの一握り。また、起業家の中にはデットファイナンスよりもエクイティファイナンスの方が良いと考えている方もいるでしょう。(そのメリット・デメリットは今回は割愛します)

今も昔も最も現実的に資金を獲得する方法は金融機関からの融資にあります。
しかしながら、一般的には新規の創業者に対しては銀行の融資は難しいとされています。

今回は創業したばかり、もしくはこれから創業を予定しているスタートアップやベンチャーが金融機関から融資を受けるためのポイントを解説したいと思います。

新規創業融資は日本政策金融公庫が良い

これから新たに事業を始める、会社を設立しサービスを展開する、そのための資金を融資で獲得したいとお考えの方はまずは最初に「日本政策金融公庫(国金)」の融資制度をおすすめします。

メガバンクや地方銀行でも創業者向けの融資は行っていますが、営利企業という性質上、全く実績がなくすぐに潰れる可能性があるスタートアップへの融資は消極的なことは否定できません。

しかし日本政策金融公庫の場合は財務省管轄の政府系金融機関であるため民間の銀行とは立場が違い、新規創業者に対しても手厚い制度を設けています。
(私自身も弊社を設立した際には国金から融資を受けています)

ベンチャー企業の事業計画書のポイント

スタートアップやベンチャーが日本政策金融公庫から融資を受けるためには「事業計画書」が非常に重要なポイントとなってきます。

ベンチャー企業が融資を獲得しやすい、獲得する確率が高い事業計画書は以下の傾向があります。

・自己資金(資本金)が比較的多い。少なくとも100万円以上。
・創業者(社長)の経歴が今回の事業内容とリンクしている。
・現実的な売上や利益の目標水準。

実は意外かもしれませんが、公庫からの融資の際にサービスの素晴らしさやビジネスモデルの斬新さ、新しい市場を作る革新性などはあまり重要ではありません。あまりというよりほとんど加点材料にはならないように感じます。

なぜかといえば、公庫の担当者はその道のプロではないため、ビジネスモデルやサービスの有用性について適切なジャッジができないからです。
それよりも定量的に判断ができる自己資金や経歴などがきちんとしていることの方が重要になってきます。

もちろん、サービスの説明やビジネスモデルを記載しなくて良いというわけではありません。投資家向け資料で作成するようなボリュームほどは必要ないということです。

そして、これも投資家やVC向け資料と大きくことなる点ですが、売上や利益の規模として現実的にあり得るレベル、きちんと会社として回っていくレベルの売上水準で問題ないということです。

VCからの資金調達の場合は相手としても最終的にはキャピタルゲインを目指すわけですから、それ相応のビジョンを示す必要がありますが、金融機関(公庫でも銀行でも)の場合は、貸したお金がきちんと返済されればOKという判断基準です。

そのため、5年後の売上が10億円になります!というような事業計画書は必要ありません。

また、貸したお金をきちんと返せる会社ということを説明する上でも、新規事業とは他に安定した収益源も確保できる場合はそれも明記した方が良いですね。
例えば、WEBサービスの会社であれば、本当は新しいWEBサービスを開発してフルコミットして事業規模を拡大したい、というところを、毎月一定量の受託開発も行って、その事業にてある程度の収益源を確保する・・・といったことです。


とにかく金融機関から融資を受けるためには、不安定なベンチャー企業であっても“安定している”と思わせることが最重要となります。そのためにはきちんとした形の事業計画書を準備することをおすすめします。

番外編:金融機関から融資が得られなかったら?

ベンチャー企業が創業時に融資を受けられなかった場合でも、事業を進めるために取れる選択肢はいくつかあります。資金調達の道は一つではないため、以下の代替案や次のステップを検討することが重要です。

1. 自己資金の増強貯蓄を増やす:
融資が通らなかった理由の一つに、自己資金の不足が考えられる場合があります。自己資金が20%~30%未満であった場合、再度自己資金を増やす努力をして、改めて融資を申請するのも一つの方法です。時間をかけて貯蓄を積み上げ、一定期間後に再申請することが可能です。
親族や友人からの借り入れ: 親族や友人からのサポートを検討するのも有効です。利息なしや低利での借り入れができる可能性があるため、自己資金を増やして再度融資申請に挑むことができます。ただし、借り入れの際には、正式な契約書を交わし、借り入れの条件を明確にしておくことが大切です。

2. 資金調達の代替手段クラウドファンディング:
近年、クラウドファンディングは創業資金を集める有力な手段となっています。製品やサービスに共感する支援者から小口資金を集めることで、資金を調達し、事業をスタートできます。特に、リワード型クラウドファンディングや株式型クラウドファンディングを活用することで、資金調達と同時にマーケティング効果を得られる場合もあります。
エンジェル投資家: ベンチャー企業に資金を提供し、成長をサポートするエンジェル投資家を探すことも選択肢です。エンジェル投資家は個人であることが多く、経営アドバイスや人脈の提供など、資金以外のサポートを受けることができます。エンジェルネットワークやベンチャーキャピタルイベントで接点を作りましょう。

3. ベンチャーキャピタル(VC)からの資金調達VCの活用:
ベンチャーキャピタルは、特に成長性の高いビジネスに対して資金を投じ、株式の一部を取得することでリターンを期待する投資機関です。VCからの投資は、特に技術系ベンチャーやスタートアップには非常に有効な資金調達手段です。VCは経営に関与することも多く、経営戦略や事業拡大の助言も期待できます。ただし、VCは通常、企業の急成長を求めるため、ビジネスモデルや市場規模が大きい場合に適しています。
準備の強化: VCからの投資を得るためには、しっかりとしたビジネスプランやプロトタイプ、ターゲット市場の明確化が重要です。事前にしっかりと準備を整え、ピッチやプレゼンテーションの練習を行いましょう。

4. 補助金・助成金の活用政府や地方自治体の補助金・助成金:
日本政府や地方自治体が提供する補助金や助成金は、特に中小企業やベンチャー企業にとって有力な資金調達手段です。創業支援や技術革新を目的とした補助金、女性起業家や特定の地域を支援する助成金プログラムなど、さまざまな選択肢があります。自己資金なしで申し込めるものも多いため、まずは利用可能なプログラムを調べ、申請する価値があります。

5. 小規模からのスタートを検討リーンスタートアップの実践:
融資が受けられなかった場合でも、小規模なスタートから事業を始め、自己資金で少しずつ事業を拡大する方法があります。たとえば、オンラインサービスや小規模な店舗からスタートし、顧客からの収益で徐々に事業を拡大していく「リーンスタートアップ」という手法は、少ない資本で効率よく事業を進める戦略として有効です。
スモールビジネスからの成長: スモールスタートによって、少額で始められる部分から事業を試験的に開始し、事業が成長すれば後に融資や投資を受ける際の説得力が増します。収益が出てから融資を再度検討するというのも一つの方法です。

6. 事業計画書の見直し計画書の再構築:
融資が受けられなかった場合、その理由の一つとして、事業計画書の不備や現実性の欠如が考えられます。事業計画書の収益予測、費用計画、リスク分析、顧客ターゲットの選定などをもう一度精査し、現実的で説得力のある計画に修正することが必要です。また、金融機関の担当者からフィードバックを得て改善することも有効です。
外部のコンサルタントやアドバイザーに相談: 自分では気づかない改善点があるかもしれません。事業計画書の専門家に相談し、プロのアドバイスを受けて内容を改善することで、再度融資を検討できる状況に持ち込むことができます。

7. パートナーシップや共同事業の模索事業パートナーの探索:
自分だけで資金を調達するのが難しい場合、他の企業や個人と共同で事業を行うことも選択肢です。資金力やスキルを持つパートナーと協力することで、リソースを補いながら事業を推進できます。特に、互いに補完関係がある事業者と協力することで、資金負担を分散させることができます。
業務提携: 既存の企業と提携し、リソースや資金の支援を受けることも可能です。これにより、初期コストを抑えつつビジネスを進めることができます。

8. 短期的な資金調達手段の活用信用金庫や民間のローン商品:
日本政策金融公庫からの融資が得られなかった場合、信用金庫や民間の銀行が提供する小規模事業向けのローン商品を検討することも一つの手段です。公的機関よりは金利が高い場合がありますが、事業のスピード感を保つための短期的な資金調達手段として利用することができます。

まとめ
ベンチャー企業が創業時に融資を受けられなかった場合でも、資金調達にはさまざまな方法があります。自己資金を増やしたり、クラウドファンディングやベンチャーキャピタルを活用すること、補助金や助成金に目を向けること、そしてスモールスタートで事業を始めることなど、多くの選択肢が考えられます。重要なのは、一つの方法に固執せず、多様な選択肢を柔軟に検討しながら、事業の進展を目指すことです。

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